椿: あれ、カンケーなかったの? アタシてーっきり、古部は彼女のナイトを気取ってると思ってたわ。
古部: は、はぁ!? な、なんでだよ!
椿: だって、なにかとこの子と一緒にいようとするじゃない。
古部: それ、それはっ、こ、こいつが、オレの決めた先にたまたまいるだけだ。
椿: たまたまねぇ〜?
古部: な、なんだよっ。
椿: いやさぁ、このガイド選考の録画って、正直ガイド役の芳川と見学役の彼女と、その撮影役のあたしの3人がいりゃ出来るものなのよねぇ。 しかも別に古部を呼んだわけじゃないしぃ。
古部: う、ぐ
椿: それに、これ決めるHRの時だって、最後の見学役がこの子に気まってから、異様に食いついてきてたしぃ。 まるでこの子と芳川って決まったから食いついたように見えたのよねぇ〜。
古部: ふぐぐっ
椿: これらもぜぇんぶたまたま、ねぇ〜? ねぇ、これがたまたまだなんて、アンタも不思議だと思わない? 幼馴染さん?
古部: バッ、だから、そのっ!
芳川: あっははは。 あまり言ってやるなよ、椿。 泰雅が必死すぎて笑えてくる!
古部: 瑞生! テメっ、元はと言えばテメーがだなぁ!
芳川: はいはい、悪かったって。 ちょっと調子に乗りすぎました。 椿、撮り直しのところはカットして、繋げたらそれでいいよな?
椿: そうね。芳川の落ち着いた感じが伝わればいい訳だし。 さっきの桜の所から撮り直しましょうか。
芳川: 了解。 それじゃ、さっさと行こうか。 ほら、行くぞお前ら。
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完成台本のプロローグからの抜粋。 ほぼ序盤の台詞ですけど。 椿は主人公には基本的に優しいですが、男、とくに古部にはこういう女の子です。 ちなみにこのガイド選考っていうのはわたしの学生時代に実際あったもので、 現1年生(つまり新2年生)が新1年生に対して学校を説明するっていう役を担任のチョイスで選ばれるんですよ。 学校を説明するっていうのは、入学式に先生と一緒に行うものなんですけどね。 クラスからひとり、担任から選ばれた生徒が春休みにこうやってっわざわざ学校に出向いてビデオ撮影して 生徒会が2〜3名選ぶっていう流れなんですよ。
あんまり無い風習だったんで、取り入れてみました。
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Date: 2014/08/06(水)
No.6
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