もっこすです。 大濠にて『山姥-白頭・雪月花之舞』(シテ:木月孚行)を観てきました。 『山姥』自体観るのは初めてだったので「雪月花之舞」が常とどう違うのかはパンフレットに書かれていた解説に頼るしかなかったのですが、それによると、後場で地次第の地取でシテは後見座にクツロギ、杖を扇に持ち替えて、常にはない「吉野龍田の花紅葉」の一句を謡い、更に地が「更科越後の月雪」の一句を付けた後、破ガカリ三段の中之舞を舞うそうです。 一段で雪、二段で月、三段で花を見る型があることからこの名が付けられているそうで、実際それらしき型があるところではうんうん頷いていました。 また、クセの型も変わり、キリも緩急がつくそうです。 この小書は元来、五番目物の『山姥』を初番目に持ってくるときに付けられるそうで、なるほど鬼というより神に近い出立ちでした。 美しいものを見せていただきました。
今日は客も多く、椅子席はほぼ満員だったんですが、層がいつもと違っていて、遠方から来た人がかなりいたものと思われます。 皆さん終始集中して観ていたので僕もほとんど気を散らすことなく観ることができました。 中之舞の途中、後ろの方で博多弁のしゃべり声が聞こえた時を除いては・・・。
能楽堂を出ると風が冷たく、西の空には茜色の雲が浮かんでいました。 しみじみとした余韻の中、晩秋の景色に酔いながら(飲酒運転!?)家路につきました。
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