まだまだ笛方です。今回は一噌流と藤田流まとめて。 囃子体系に出てない人もいたりしますが、まあ気にすんな。
藤田大五郎…笛の神様です。人間国宝。まじで宝。昔の写真とか映像とか見るとすごくがっちりした体格なのに、そこから発せられる音色のなんと優美なこと。そして天性のノリの良さ。キラキラコロコロして弾むんですよ、音が。もう90歳近いのにいまだ現役。しかも第一線で活躍してる。九州の笛方楢崎先生の師匠に当たります。この方の笛を聴いた時、たくましくなければ美しい笛は吹けないんじゃないかと思って筋トレを始めた覚えがあります。三日でやめたけど。おすすめは音取置鼓。とりあえず聴くべし。浸れます。
一噌幸政…故人です。能だけに限らず幅広いジャンルで活躍中の一噌幸弘師のお父さんになります。藤田大五郎師が育てた「一噌の三羽烏」の一人。別にユニット名とかじゃないですよ。なんかこの方の笛は太いね。師匠より太い感じがする。ソーセージみたいな感じ。いい意味で。残念ながら病を患い、昨年12月お亡くなりになりました。盤渉楽がお勧めかな。
一噌庸二…一噌流の現家元です。花の会などでおなじみの一噌隆之師のお父さんです。素朴な笛です。ひたすらまっすぐ。おすすめ、といえるほどあまり聴いてないのでなんとも言い難いですが、大ベシなんていいんじゃないでしょうか。まっすぐでゆったりとして。
一噌仙幸…上の二人と合わせて三羽烏です。読めない人も多いかと思いますが、「ひさゆき」と読みます。「せんこう」って言う人もいますけど。大五郎師のポエミィというかリリックというか、あの繊細な感じはこの方に一番強く受け継がれたのではないでしょうか。CDなどの録音は道成寺くらいしかないんですが、今度朱夏の会(白坂信行先生の会)に出演されます。生を聴きなさい。あと、一の会(飯田清一先生の素人会・毎年平日にある・困った・でも豪華)でもたくさん聴けるはず。そういえばもっこすとJPが観た山姥の笛もこの方だったはず。行きたかった。
藤田六郎兵衛…今の藤田六郎兵衛師の確かおじいさんに当たる人です。でも先代。藤田家には「萬歳楽」って笛があって代々受け継ぐそうです。欲しい。おすすめの曲は、といっても録音が4曲くらいしかないのです。今の藤田六郎兵衛師と演奏を比べてみるとおもしろいかも。
なんか笛方だけで書きすぎた。他の囃子方は分量少な目にします。
追記…道成寺の録音は一噌仙幸師じゃなくて幸政師でした。勘違い。
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