*-- 読書感想文 --*

私は旅をする、本という名の世界のなかを・・・。



魔法のカクテル  2005/04/28(木)
ネズミの時計屋さん ハーマックスの恋と冒険3 消えた“名女優”の秘密  2005/04/28(木)




魔法のカクテル

ミヒャエル・エンデ=著 川西芙沙=訳 / 岩波書店

一杯飲むごとにひとつ願い事を言うと、その願いは100%かなう。ただし、一気に飲んで、願い事は声に出して言う、それが条件だ。

大晦日にしか効かない、そして願ったことがすべて逆にかなう(例えば、健康を願うと疫病が流行るといった具合)魔法のカクテルをめぐって繰り広げられる魔法枢密顧問官のイルヴィツァーと伯母の金魔女(かねまじょ)ティラニアの知力体力を駆使した争奪戦と、地球の危機を救わんとする牡猫のマウリツィオと不吉ガラスのヤーコプ。
タイムリミットは数時間!はたして2匹は世界を救うことができるのか・・・!?

エンデの作品はそのストーリーの破天荒さと緻密さが最大の魅力だと思う。
読みながら、何度「よく、こんな話思いつくよなー」と驚いたことか。
そして、作品全体に優しさと厳しさが詰まっていると思う。
この物語も、環境破壊や戦争などの重い話も盛り込みつつ、魔法使いのイルヴィツァーとティラニアが地獄の魔王と契約を結んでいて、地球に悪をはびこらせる仕事の納期に追われ慌てふためく、という設定のユーモアに笑わされます。
各章のタイトルが時計で書かれているのも、ドキドキ感がさらに増し、とても面白い。

もうだめだ・・・と思っても、最後まであきらめないで下さい。
最後まで希望を持ち続け、あきらめなかったものに幸せは訪れるのです。
そして、何より
「終わりよければ、すべてよし。」
Date: 2005/04/28(木) No.3


ネズミの時計屋さん ハーマックスの恋と冒険3 消えた“名女優”の秘密

マイケル・ホーイ=著 雨沢泰=訳 / ソニー・マガジンズ

理屈抜きで、とにかく面白い。

ダウンタウンで時計店を営んでいるネズミのハーマックス。
地味でおとなしく暮らしている彼が、ひょんなきっかけから冒険に首を突っ込むことに・・・。

元々は出張で長期間離れ離れになってしまった奥さんを楽しませるために、ホーイがEメールで送った物語がきっかけで生まれた物語。
特定の人を喜ばせるために書かれた作品は良いものが多いが(ポターの「ピーターラビットシリーズ」や、キャロルの「不思議の国のアリス」、ミルンの「くまのプーさん」などなど)、このハーマックスシリーズも例に漏れず、すばらしい作品です。
シリーズ3作目でひとくぎり、ということで、この本で最終巻なのがとても残念です。
(4巻が出ることを祈ってます!!)

ハーマックスが恋をする、女冒険家「リンカ」、年上の親友女流画家の「ミリン」、派手でワガママで大金持ち、だけど憎めない悪役の「タッカ」、そして、この物語の影の立役者でもあるハーマックスのペットのテントウムシ「ターフル」。

個性的な登場人物(登場ネズミ?)が繰り広げる恋と冒険はドキドキハラハラの連続で、最終ページまで一気に読んでしまうこと間違いなし!
映画に例えるなら「インディ・ジョーンズ」のようなカンジでしょうか。
ディズニーあたりで映画化したら面白いと思うんだけどな。
動いているタッカが見てみたいよ。

ハーマックスは食べることが大好きなネズミ。作中でもチーズやスープなど美味しそうな食事のシーンがたくさん。ハーマックスも大好きな、ラネイダのコーヒーショップのドーナツ、私も食べてみたいなぁ。
Date: 2005/04/28(木) No.2



現行ログ/ [1] [2] [3] [4] [5]
スペース区切りで複数指定可能 OR  AND

[TOP]
shiromuku(r3)DIARY version 2.10
CGIレンタル無料日記 Net4u